2011年4月11日月曜日

4月10日

仮設町役場の保健福祉課では、毎朝8時30分から職員の方のミーティングが行われます。その日1日の打ち合わせ。続いて医療チームが集まってその日の診療の割り当て、前日の診療内容や要注意患者さんの申し送りがあります。医療チームが各々出発するのを見送って、今日は保健福祉課がそのまま職員さんの診療室に早変わり。

避難所生活が1か月もつづくと、さすがに気丈な役場の方々も疲労の色が濃くなってきました。
「今日は具合はいかがですか?どこか体調悪いところは?」 血圧を測りながら訪ねる
「どっこも悪いところないよ」とぶっきらぼうに答えながらも、「でもなんか調子わりぃ。疲れる」と。


薬品が 十分とは言えないまでも、1週間分くらいはまとめて処方できるようになったこともあり、受診される患者さんの数は、最初の頃と比べると減ってきました。
しかし、どこといって特別悪いところがないのに、体調が思わしくない、と感じる方がほとんどです。

「口唇ヘルペスが痛くて」と顔をしかめる20代の女性。今まで元気印で一度も病気なんかしたことがなかったそうです。ヘルペスはストレスで体の免疫力が落ちているときになりやすいので、避難所での生活がストレスになっていることは間違いありません。
お昼ごはん。

避難所では様々なストレスがありますが、避難所での食事が健康に大きく影響を与えています。
当初とくらべればカロリー的には十分なのですが、毎日おにぎり・菓子パンばかり。おかずはほとんどありません。野菜は徹底的に不足しています。ビタミンやミネラルの不足から、酵素の働きが悪くなり、疲労物質が蓄積してしまうのです。タンパク質が足りないから、筋力が落ちて疲れやすくなります。それでよく寝ているのに、ちっとも疲れがとれない、という症状が出てきます。
家も車もなくなって、仕事もなく、今後の生活の見通しがつかない、あるいはご家族が行方不明、深刻な悩みを抱えていれば、当然ストレスから胃が痛くなったり、眠れなくなり、疲れが取れず、さらに気持ちが落ち込む、という悪循環に陥ってしまいます。精神面でのサポートも必要性がますます高くなってくると思われました。

避難所の衛生状態は決して良いとは言えず、いくつかの避難所では急性胃腸炎や風邪が流行していると聞きました。各避難所の出入り口ではウエットタオルやアルコール消毒を設置し、感染症の蔓延を予防するよう、しつこいくらいに呼びかけていますが、水が自由に使えない避難所も多く、手を洗うのも十分にはできません。仮設トイレの不便さから、トイレにあまり行きたくないため、水分を我慢してしまう方も多く、静脈血栓症、いわゆるエコノミークラス症候群や、膀胱炎、便秘などが懸念されます。

大半の避難所で、調理・食事環境が整う中、雄勝町役場の職員は、
依然として、吹きっさらしの中での朝夕食を強いられる。。。

避難所ごとにかなり格差がありますが、1か月を経過し、いまだに衛生状態と栄養状態が改善されていない所も多いという事実に、危機感を感じます。
安心して復興のための活動を行うための気力・体力をつけていただくために、長く続く避難所生活を何とか変えることはできないでしょうか。その日1日が何とか過ごせて、食べることができて眠るところがある、というだけでは、今の時期、全く不十分です。

たとえば、一時的にせよ、安全で衛生的な仮設住宅に町ごと移住していただいて、十分な栄養のある食事をとって、1か月で衰えた体力と気力を充実させて 次の復興のためのステップに進む、というのはいかがでしょう。

ゆっくりしていたのでは、みんな疲れ切ってしまいます。何とか一日も早く、改善を。
当事者は精一杯ギリギリの限界状態なので、私たちのできることはわずかですが、声を大きくして改善を訴えていこうじゃありませんか。

0 件のコメント:

コメントを投稿